できるのか 2015/8/29 22:04
ひぃ 2015/7/24 16:50
カミサマとの約束 2015/7/11 23:38
飛んで火に入る 2015/7/11 23:11
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さっきからずっとこの調子だ。
何度呼びかけてもうんともすんとも言わない。耳をふさいだとしても少しぐらい聞こえるだろうに、清水はなにも返さなかった。嫌がらせかくそ。
「うるさいな、」
「は?」
なんて言いやがったこいつ。うるせぇ?は??俺の声がか?まぁそれしかないだろうが。
なにせここらは人の気配なんて微塵も感じない。反響する俺の叫びにも似た声は確かにうるさかっただろう。だとしても言うか、普通?…やっぱ嫌がらせだろこれ。
一人で悶々と考えていると清水が振り返った。その眉間には珍しく皺が寄っている。
相変わらず手は耳をふさいだまま、口を開いた。
「師匠は聞こえないんだよね、これ。いいな。めちゃくちゃうるさくてそのうち病むよ」
これ、とはなんだ。まさかかごめか?
「‘‘くるな’’って。だんだん大きくなってる。耳ふさいでも無駄だねこりゃ」
「…ぜんっぜん聞こえねぇ。そんなにか?」
ようやく清水が耳から手を放した。そしてふらふらとお堂へと近付いていく。
そっち一番行っちゃ駄目なとこだろやめろ止まれ。廃れた賽銭箱の前で清水は制止した。
「うわ、師匠それかごめより怖いよ」
声だけでカラカラと笑う清水。だから引きつってるっつうの。
「、あれ…?」
ザァ、と木々が揺れる。風なんて吹いていないのにだ。
影が移動する。夕日は沈んでいないというのにだ。
「清水、」
そっから今すぐ離れろ。そう言いかけた時。それは聞こえてきた。
「かーごーめーかーごーめ」
「かーごのなーかのとーりーは」
「いーつーいーつーでーあーる」
「よーあーけーのばーんーに」
「つーるとかーめがすーべった」
「清水!!こっちこい!!!!」
「うしろのしょうめん」
「だぁれ?」
お堂の扉が開く音がした。
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