笑顔が素敵です:)うちの子に師匠と呼ばせたい
できるのか 2015/8/29 22:04
ひぃ 2015/7/24 16:50
カミサマとの約束 2015/7/11 23:38
飛んで火に入る 2015/7/11 23:11
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「どうした?」
先ほどから頻繁に後ろを振り返る清水。
ついでに立ち止まるものだから、こちらも止まってやらなければならない。
何度も立ち止まっては疑問を投げかけるが「べつに」の一言で片づけられる。
しかし今度は違ったようだ。
「ね、師匠」
「なんだよ師匠って。…どうした」
「あれ、見えるよね」
疑問符の付いていない問いかけ。
俺に見えると確信しているのか、それとも確認しているのか。
清水の目線の先にあった‘‘ソレ’’
背中を悪寒が駆け抜ける。
冷や汗が頬を伝う。
俺の目はソレに釘付けになった。
それも日本人形だ。嫌な予感しかしない。
ボサボサの長い黒髪。白かったであろう肌は汚れていて見るも無残だ。しかし来ている着物は異様なくらい整っていて土一つ付いていない。それが一層不気味に見える。
無機質な目はじっとこちらを見つめていた。
「…さっきからいたのか」
「うん。しかもずっとこの距離を保ってる」
「それをはやく言え」
軽く殴られた部分をさする清水。それでも目線は人形に注がれていた。
「付喪神…か?」
「たぶん。…でも善良な方ではないと思うよ」
「あー…」
近付いてこないのをいいことに話し始める。
清水はこういったことに慣れているようで通常運転だ。慣れって怖い。
俺も先ほどよりはいくらか落ち着いて人形を見る。…やっぱり不気味だ。
腕にできた鳥肌をさすっていると、視界の端で色素の薄い髪が揺れた。
「師匠どしたの」
「どしたのじゃねぇよ!!何やってんだお前!!!」
正確には何をしようとしていただが、この際どうでもいい。
人形に近づこうとした清水の手をあわててとった。
「大丈夫だよ」
「どこにそんな自信あんだよ」
「大丈夫」
「やめとけ。行くな」
「大丈夫」
「…」
「だいじょうぶだよ、トドメさん」
_ちょっとお話してくるだけ
明らかに大丈夫じゃないだろ、と思ったが意に反して手から力が抜けていく。
清水は人形との距離を一歩、また一歩と詰めていった。
引きずるように髪が伸び、無機質な瞳からは赤い液体が流れ、表情は鬼のように歪む。
清水に制止の声をかけようとしても口の中がカラカラに乾いて声が出ない。
あんな人形に近づいていく清水は頭がおかしいんだと思う。
清水がまた一歩踏み出した時、人形は粉々に割れた。
「あれ?」
「…何してんだよ」
「消えちゃった」
てへ、と真顔でしかも感情のこもっていない声で言う。表情筋硬すぎだろお前。
「師匠ハンカチ貸してー」
「お前女子なんだからハンカチぐらいもってろよ」
「絆創膏持ってる女子力満点な師匠、ハンカチ貸してください」
「…………………おら」
「流石師匠マジでもってた。女子力…」
「うるせぇ!!!!!!!!」
ハンカチを投げつける。何をするのかと見ていたら清水が人形の残骸に触れた。
「埋める」
「は?」
「だから、人形埋める」
「……まさかとは思うけど」
「ハンカチで人形包む」
「やっぱりな!!!ふざけんな死ね!!!!!」
「ちゃんと洗って返すよ?」
「洗ったとしてもいらねぇよ!!!!もう勝手にしろ!!!!!」
「…うぃっす」
せかせかと人形の残骸をハンカチに包む。まじありえねぇ。
近くの林に行って足で土を掘り返し、残骸を入れて土をかぶせた。
「はい、ハンカチありがとう師匠」
「だからいらねぇって言ってんだろ」
「えー」
「ていうかなんでこんなことしたんだよ」
清水はキョトンと目を丸くした。そして言った
さも当然のようだった。今まで両手足では数え切れないほどこういった奴らに命を狙われてきただろうに、清水はそう言ったのだ。
「死んだら全部同じ」
善人も、悪人も。
人間も、怪異も。
死んだらただの屍になる。個人を作る人格は消えて、残るのは中身を失った器だけ。
還るところはみんな同じ。だから還した。
「……お前頭おかしい」
「そ?」
「…自分を殺そうとした奴にも同じことすんのか?」
「うん」
「……やっぱおかしいよ、お前」
頭痛がした。
なんかそんな感じでわちゃわちゃしてればなと。
トドメさん女子力高い(確信)あとなんだかんだ言って面倒見もよさそうです。
中谷さん宅トドメさんお借りしました!