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ROSAGAME青寮 (3月18日 23時)
コメ欄にて小説です。
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コメント一覧
授業も終わり、生徒達はそれぞれ別れの挨拶もそこそこに寮へと足を進めた。
シフォンは一足先に青寮へと戻っていた。
シフォンの使っている部屋は2号室だ。
未だに同じ部屋の生徒とまともに話したことが無い。
ROSAGAMEも、終わりはもうすぐだ。
そこでふと、何となく部屋に置かれているクローゼットへと視線を向けた。
薔薇はいろんなところにある。
今まで集めた薔薇は、机の上に放置している。
そういえば、この部屋の中をまだ詳しく探していない事に気づく。
クローゼットへと近づき、そっと開いてみる。
ギィィーッと軋んだ悲鳴が小さく響く。
何故か妙に緊張してしまい、ごくりと生唾を飲み込んだ。
開けたのは自分が使っているクローゼットだ。
他の者のクローゼットを勝手に開けるのは、何だか気が引けた。
そして見つける。あった。薔薇のアクセサリーだ。
加工された青い薔薇が、綺麗に美しく見えた。
繊細でシンプルなデザイン。思わず溜め息が零れた。
女子はよく、こういう物を使いたがる。
自分は女子では無いが、青いリボンを使っている。
何故?と聞かれたら、なんとなくとしか答えられない。
容姿のせいで、女子に間違われる事が多かった。
もう慣れてしまい、あまり気にはしていないのだが、気づいたらこうなっていた。
自分でも無意識だったと思う。
手の内の髪止めをいつの間にか髪に着けていた。
・・・自分は何をしているのだ。
顔を上げると、髪止めを着けた自分と目が合う。
それは、クローゼット内側に付けられていた鏡に映った自分の姿だった。
カッと顔に熱が集中し、林檎のように赤くなる。
どこかでそんな自分を見て笑っている自分が居た。
思わず両手で顔を覆う。
似合ってもいない物を着けるなんて、馬鹿げている。
女々しい。今の自分にはこの言葉が一番似合っていたと思う。
ちらりと指の隙間から自分を盗み見る。
やはり赤い。限界が来た。
『っだああああああ!!もう!何なんだ!』
荒い手つきで無理やり髪止めを外し、自分の机の上へ投げた。
そこでハッとする。今のは男として、紳士としてあるまじき行為だった。
いや、先程の行動もそうだったのだが・・・。
小さく溜め息を吐き、シフォンはクローゼットを閉じた。
最後に見た自分の顔は未だに赤い。
そして廊下から聞こえるバタバタとした足音。
思わずビクッと肩が小さく揺れた。
そのまま近くにあった自分のベットへ飛び込み、布団を頭まで被せる。
同時にドンッと扉が開かれた。
同じ部屋の生徒が戻ってきたのだろう。
もう疲れた。そのまま目を閉じる事にした。
・・・あぁ、だから自分はいつまでもぼっちなのだ。
END
mari0922 - 2013/03/18 11:41:35 |違反報告
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そういえば、同じ部屋の挨拶絵を描いてませんでしたね・・・。
すみません。同じ部屋の方、よろしくお願いします!
mari0922 - 2013/03/18 11:45:06 |違反報告
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いつも いいね !ありがとうございます////
yukachyan - 2013/03/18 23:37:00 |違反報告
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いえ、此方こそ有難うございます^^
mari0922 - 2013/03/19 00:04:24 |違反報告
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いえいえ///
小説面白いです!!!!
yukachyan - 2013/03/19 00:06:31 |違反報告
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そう言ってもらえて嬉しいです^w^
mari0922 - 2013/03/19 06:58:12 |違反報告
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