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GTTS企画始動
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更新時刻:2016/03/05 15:58:27

元イラストは削除されました


GTTS=Good-bye to the Silly.
当企画は、
《なにか》いわゆるゾンビに支配された高校「青根ヶ峰高校」から脱出することを目的としたなんちゃってサバイバル企画です。

▼あらすじ
――― 「くだらない」そういえる日が幸せだと知る。

1年1組出席番号6番。席は黒板側から見て左端。どこにでもいるかもしれない梅宮悠、こと俺は、ようやく訪れた春のあたたかな日差しに、早朝から無理矢理にでも、と引っ込めた眠気を、実に故意的に引っ張り出されていた。
眠気をはらおうとプリントを無駄に整理したりペンを回したりするものの、やはり春一番には勝てず、片手で顔を隠し潔く眠りにつこうとしていた。
そんなとき、前方で何かが倒れる音がする。チラリと目だけで確認をすると、先ほどまでたっていたはずの眼鏡を無駄に治す科学担当の教師がいなくなっていた。
いやに教室が静まりかえっている。黙るということを知らないあいつも、授業中なにかひたすらかいているあいつも、携帯を机の下でいじるあいつも、今は何もせずにただひたすら前も見つめているひやりと嫌な汗を背筋に感じた。今までとは何かが違う。そう空気が物語っていた。俺は小さく腰を上げ、みんなが見つめている先を覗き見た。そこにはレンズの割れた眼鏡にダラリと段差から落ちた力の抜けた腕、そしてそいつにまたがる《なにか》がいた。それはドラマや映画、ゲームでよく見る身なりをしていて、非現実的にもかかわらず、そいつのまとうむせかえるほどの死臭や、元教師から流れ出す大量の血液のせいで嫌に現実味を感じる。異様な空気は俺のありとあらゆる体の穴から入っていき、臓器をしはいし、膀胱に重くのしかかった。
誰一人動こうとしない。
そんな俺達を《なにか》はみていた。

 

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