森の中へと消えた少女は、泣き崩れた。
何故、自分はあんなことをしてしまったのか。
これでは、やっていることが同じ・・・否、彼らにされた事より残酷な事をしてしまった。
少女は、自分を恨み、憎んだ。
そこへ、一人の男性がやってきた。
「どうして泣いているの?」
少女は答えた。
「住民に復讐してしまった・・・殺してしまった・・・・私は、どうすればいいの・・・・・?」
すると、男性は少女の頭を優しく撫でた。
「僕に任せて」
男性は、村へと向かった。
そして、村の中心で魔法を使った。
生命再生魔法。
すると、住民だった屍に命が宿り、再び動き出した。
「もう、大丈夫。ねぇ・・・お願いがあるんだ。僕は、この魔法を使ってしまうと介護なしに生きていけなくなってしまう。僕と一緒に暮らしてくれないか?」
人から、お願いをされたのははじめてだった。
少女の答えは
「勿論です。」
______________________________________
それから数年後。
男性は、少女の前で静かに息を引き取った。
少女は、男性の亡骸にたくさんの薔薇を捧げた。
「愛する貴方へ捧げる・・・私からの気持ち」
その瞬間、少女は倒れた。
男性の横に眠るように・・・・・・・・
男性にささげた薔薇・・・・それは、少女の命だった。