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家の履歴書 (10月19日 18時)

大人がうちに集まって思い出話なんかを始めると、自然と戦争の話になりました。親父や祖母、近所の人達から聞いた話もすごかったけど、母方の叔父たちの体験は壮絶でしたね。ひとりはビルマに行って、部隊の半分ぐらいが死んだと言っていました。もうひとりはラパウル航空隊の整備兵です。その頃大人たちに聞いた話が心に残っていて、後に『永遠の0』を書くことになったんだと思う。尚樹少年が小学校を卒業する頃、父母は念願だった一戸建てを購入し、奈良県大和郡山市に移り住む。昔ながらの城下町やったから、風情があって好きでした。大阪の下町とは全然違った。ただ、盆地なんで、夏が暑くて冬は寒い。それが参った。
この家で、初めて自分の部屋をもらいました。でも、全然落ち着かなかったですね。「ひとりで寝るって、こんな寂しかったんか」と思ってしまった。結局、なかなか自分の部屋に行かないで、いつも居間におったなあ。家族みんなと一緒におるほうが、僕にはよっぽど楽しかったんです。今の家でもそうなんですよ。嫁と息子と娘の家族四人でリビングに染まっているのが普通の状態です。他の三人がテレビを見たりしゃべったりしてる横で、僕は小説を書いている。ちいさい時から家族みんなで狭い部屋におって、みんなでわいわいやってるのが染み込んでるから、ひとりじゃないと落ち着かないってことはまったくない。むしろ、ひとりでいるほうが落ち着かないですよ。




