この二人はほんとう好きです。
ノートみてもこの二人多いです。カイザーは少ない←
コメ欄で小説でも
ハァン 2016/6/26 15:28
ンンン 2016/1/4 13:13
謎 2016/1/4 1:39
覚えてますかね 2016/1/4 1:07
俺が出会ったのは
ただ弱い女だった。
はっきり言って、強がってるだけの中身は弱い…そんなやつだ。
俺はその類のヤツをみると、思いっきり虐めて、貶したくなる。
『お前は強くないただの人間だ』
と。
もろくて、はかなくて、よわっちい。
何にもできない女を・・・・
俺は、気がつけば奴隷にしていた。
無表情で、気味悪い。
しゃべり方にも抑揚がなくて、はっきりいって人間が言う「幽霊」だ。
おまけに髪はボサボサ、前髪は長く、服はボロボロで黄ばんでる。
毎日風呂に入ってるのか訊きたいくらいに見た目は最悪だった。
それだけならまだしも、女は血なまぐさいし。
理由を聞くと、血に染まったその部屋で『家族全員皆殺しにしていた』と言う。
俺もその類のことは別になんとも思わないが、意識がないところで…というのは厄介だろうと思った。
なんでも、自分の中に自分以外の存在が居るらしい。
俺はそんな経験をしたことがないので少し興味が出た。それを正直に口に出せばものすごい勢いで股間を蹴り上げられた。痛かった。
俺は、なぜか「お前の望みはなんだ」ときいていた。
呆れた事に、女は何といったと思う?
自分で殺したはずの家族を全員生き返らせてくれ、なんて言いやがった。
わずかに口元に笑みを浮かべて俺は出来もしないそれを「叶えてやる」と口にした。
その瞬間、女はバッと顔を上げた。
見えなかった両目はまるで血に染まったかのように真っ赤で、それとは対象的な不健康そうな青白い肌。そして目元に残る涙の跡。
へえ…案外、可愛い顔してんじゃん。
それに、俺と同い年か…ちょっと下くらい?
「出来るの…ですか?」
目を見開いて、少しうれしそうに女は言った。
「出来るが、お前…死ぬんじゃねえ?一回殺したやつを生き返らせても。お前が殺したってソイツらはしってんだろーがよ」
ちらりと彼女の足元付近をみてみると、そこにはまだ幼いであろう小さな死体があった。
ソレも、この女がぶっころしてんだろう。
「私は…早く死んでしまいたいから、むしろ歓迎」
「あっそ。じゃあ早速…」
それを最後に、女は不老不死になったのだった。
私は、許せなかった。
彼を、私の主を…アオスを。
****
気がついたらそこは、見慣れていた我が家とは懸け離れた豪華な一室だった。
ばくんばくんと大きく胸が高鳴った。ああ、ここが天国…?
今まで、貧相だった暮らしとはおさらばできるんだ。
人を殺した私の中の「私」だけが地獄に行ったんだ。やった。
視界は霞んで、頬が濡れるのを感じた。
泣いている。無理もない。
やっと、やっと呪縛から解き放たれたかも知れないのだから。
「ありゃりゃーなに泣いてんだよ」
「・・・え?」
てっきりそこが天国だと思っていた私は、目を丸くした。
そこにいたのは、先ほどかってに家の中に入ってきた紫髪の少年だったからだ。
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俺が出会ったのは
ただ弱い女だった。
はっきり言って、強がってるだけの中身は弱い…そんなやつだ。
俺はその類のヤツをみると、思いっきり虐めて、貶したくなる。
『お前は強くないただの人間だ』
と。
もろくて、はかなくて、よわっちい。
何にもできない女を・・・・
俺は、気がつけば奴隷にしていた。
無表情で、気味悪い。
しゃべり方にも抑揚がなくて、はっきりいって人間が言う「幽霊」だ。
おまけに髪はボサボサ、前髪は長く、服はボロボロで黄ばんでる。
毎日風呂に入ってるのか訊きたいくらいに見た目は最悪だった。
それだけならまだしも、女は血なまぐさいし。
理由を聞くと、血に染まったその部屋で『家族全員皆殺しにしていた』と言う。
俺もその類のことは別になんとも思わないが、意識がないところで…というのは厄介だろうと思った。
なんでも、自分の中に自分以外の存在が居るらしい。
俺はそんな経験をしたことがないので少し興味が出た。それを正直に口に出せばものすごい勢いで股間を蹴り上げられた。痛かった。
俺は、なぜか「お前の望みはなんだ」ときいていた。
呆れた事に、女は何といったと思う?
自分で殺したはずの家族を全員生き返らせてくれ、なんて言いやがった。
わずかに口元に笑みを浮かべて俺は出来もしないそれを「叶えてやる」と口にした。
その瞬間、女はバッと顔を上げた。
見えなかった両目はまるで血に染まったかのように真っ赤で、それとは対象的な不健康そうな青白い肌。そして目元に残る涙の跡。
へえ…案外、可愛い顔してんじゃん。
それに、俺と同い年か…ちょっと下くらい?
「出来るの…ですか?」
目を見開いて、少しうれしそうに女は言った。
「出来るが、お前…死ぬんじゃねえ?一回殺したやつを生き返らせても。お前が殺したってソイツらはしってんだろーがよ」
ちらりと彼女の足元付近をみてみると、そこにはまだ幼いであろう小さな死体があった。
ソレも、この女がぶっころしてんだろう。
「私は…早く死んでしまいたいから、むしろ歓迎」
「あっそ。じゃあ早速…」
それを最後に、女は不老不死になったのだった。
私は、許せなかった。
彼を、私の主を…アオスを。
****
気がついたらそこは、見慣れていた我が家とは懸け離れた豪華な一室だった。
ばくんばくんと大きく胸が高鳴った。ああ、ここが天国…?
今まで、貧相だった暮らしとはおさらばできるんだ。
人を殺した私の中の「私」だけが地獄に行ったんだ。やった。
視界は霞んで、頬が濡れるのを感じた。
泣いている。無理もない。
やっと、やっと呪縛から解き放たれたかも知れないのだから。
「ありゃりゃーなに泣いてんだよ」
「・・・え?」
てっきりそこが天国だと思っていた私は、目を丸くした。
そこにいたのは、先ほどかってに家の中に入ってきた紫髪の少年だったからだ。