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ROSAGAME青寮 (3月18日 21時)

コメ欄にて小説です。
作品のタグ:ROSAGAME, ROSA学園, 心理

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『畜生おおおおおッ!!』

自分でもだらしない叫び声だと思った。
こんなところ、ラグやルアには見られたくない。いや、誰にも。

壁のように高く大きな茨は、嘲笑うかのようにシフォンを見下ろしていた。
よりによって目当ての青い薔薇が一番上にあるとは。運が無い。

女子の平均身長より少しばかり大きいシフォンにとっては、悔しい事この上ない。
(まあ、つまりは男子の平均身長より小さいという意味だが。)

爪先立ちで両手を伸ばしても、やはり無理があった。
悔しさのあまり唇を強く噛む。

ガリッと嫌な音がした。じくり、と唇から鈍い痛み。
唇を噛み切ってしまったようだ。

だが、今のシフォンにはどうでも良い事だった。
傷なんて治癒魔法でどうにかなる。

今はあの青い薔薇を取ることしか頭に無かった。
ジャンプしても届かない。出来損ないの羽では、飛ぶ事は出来ない。

口の中が鉄の生臭い味に広がった。
そこでハッとする。唇から血が垂れていた。

面倒だ。そう思ったシフォンは、手袋で唇を拭う。
不意に、視界の端に石ころを見つけた。

幸い周りには誰も居ない。シフォンはそれを掴み取った。
そして思いっきり青い薔薇目掛けて投げつける。

バキッと枝が折れる音が聞こえた。
石はそのまま見失ったが、薔薇を落とすことに成功した。

かなり荒い方法だったので、花びらは何枚か散っている。
その薔薇へ近づき、拾い上げた。

『・・・ごめん。』

何だか申し訳ない気分になり、無意識に謝罪の言葉が出る。
そして、踵を返して歩き出した。

この茨の手入れをしている方に見つかる前に、さっさと逃げることにした。

END
mari0922 - 2013/03/18 15:37:47 違反報告 -

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