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★ (8月6日 22時)

パッと見のBL感がやばい

コメ欄にてちょっとしたSS
全体的に塩クズ。さん宅贄島隊長と、
局所的にてい子さん宅芹香ちゃんお借り!!
作品のタグ:【EW交流】

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コメント一覧

遠くから聞こえる銃声と爆音。怒号。叫び。
聞きなれた音に耳を傾けることもない。いつも通りの喧騒。
「に、え、じ、ま、サァン♡」
ぞっとするほど機嫌のいい声も、まぁ、いつも通りっちゃぁいつも通りで。
「…てめぇ、暇なんか」
10分ほど前からずっと動いていない――見つかりづらい工場裏の廃墟からは。
つまり、この戦場の中を、よっぽど歩き回らない限り、自分は見つけられないはずだ。
ニィッ、と目の前の青年は笑う。
「だって、贄島サン昨日ここの二階から俺のこと撃ったでしょー?
 ここ、休憩するにはちょうどいいとこだもん。東軍勢も探してるから
 戦線離脱したわけでもないだろーなァー、休憩してるんだろーなーって」
偉いでしょー、褒めてーとはしゃぐエリの横を、銃弾がかすめる。
「っ隊長、大丈夫ですかっ」
息せき切って入ってきたのは西軍の一般兵。頑張ってリーダーに引っ付いてきたってトコだろう。
俺がいるのは知らなかったらしい。いるのに気づき、銃口をむけ、標準を定める。
――すべて、遅い。
できるだけ予備動作もなく立ち上がって駆け寄り、首筋に手刀をいれる。体が消えないから
眠ってしまっただけのようだ。
容赦もせず、後ろ頭を踏んで、そのまま頸動脈を掻き切った。
エリはなにも動かない。我関せずといったところかと振り返ると。

「―――エリ?」
「……っ、あ、うん、なんでもない…」
口元をひくつかせながら、無理矢理に笑顔を造ろうとする。
妙だとは思ったが。ピン、という安全装置が外される音と、飛んでくる物体に舌打ちして、
エリを抱えて部屋の奥に飛び退る。
(自軍のリーダーがいるって知らねぇのかよ……)
抱えた体をそのまま放り出して、部屋の入口まで来た一般兵の頸動脈をもう一度狙った。
一撃。勢いがいい出血が降りかからないよう後ろに飛んで、消える体を階下にけり落とした。
お前の軍は首筋のガードが弱すぎる、と注意しようとして。
震えているエリに気づいた。
「エリ…?エリ、どうした、おい」
近寄って軽く揺さぶると、壁に背中を預けて座り込んだエリの顔が見えた。
―――泣いて、る?
「あ、っ、~~~~~~~」
「エリ、おい、しっかりしろ!どうした?」
小声で何か言いながら、震えて手を払おうとするエリは、完全に俺に怯えているようだった。
落ち着かせないとまずい。さすがの俺もこいつをあやしながら攻防できるはずがない。
聞き取れた言葉は、外国の言葉だった。単語的には「やめて」「殺さないで」「許して」。
「エリ、エリ、どうした。おい、俺がわかるか?贄島だ。エリ?」
「あっ……にえ、じま、さ…?」
「そうだ。わかるな?落ち着け、ゆっくり息をしろ」
ひく、と喉が動いて、少しは落ち着いて息をしだす。
タタッと足音がして、思わず手元のナイフを構えかける。
「贄島隊長っ、こんなところにいらっしゃったんですか!」
飛び込んできたのは、芹香だった。
まずい。何がって、泣いているエリと一緒にいるのを見られるのが。
説明が面倒だし、オレも泣いているはわからないから、聞かれたくない。
「芹香、下に行って、誰でもいいから西軍をつれてこい。一人で十分だ」
「えぇっ、……わかり、ました。隊長は?」
「ここにいる。西軍隊長を迎えにこいと伝えてやれ」
「了解です!!」
軽い足音と共に去っていく姿を横目で確かめて、エリを見る。
もう泣いてはいないが、涙でぬれている顔はさすがに見られてはいけないだろう。
「エリ、立てるか。もうすぐ迎えに誰か来るからな」
そういいながら、ゴーグルについた涙を拭いてやろうと手をかける。
「…っやっ」
「!?」
「あ……ごめん、ありがと、贄島サン」
まだたどたどしいが、普段に近い口調で、エリが喋った。
「その……かっこわりぃね、俺。ごめん、助かった」
「いや、いいがな。それより、もう大丈夫なのか」
「うん……大丈夫。ほんと、ありがと」
そういいながら泣きそうに微笑む西軍リーダーを迎えに来た足音が聞こえた。

後日の晩酌で、エリの来歴を聞いた。
情けないよね、ごめんねと言うエリに「気にするな」と声をかけたら。
「贄島サンってほんとずるいよね」と言いながら、泣いていた顔など
微塵も感じさせないいつもの笑顔で笑うバカがいた。
カジャ - 2014/08/06 22:19:56 違反報告 -
久々に書くとだめだね((
エリを泣かせたくてたまらなかったのですがさすがにリーダーが
部下の前で泣いちゃだめだろということで贄島さんにお守りしてもらいました((

エリ自身外国で小さいときから少年兵やってて、今でも頸動脈切っての死亡は
トラウマになっているご様子。本人も頸動脈きることはない
一番好きだった先輩(女)がエリを守って死んだから。

ここまで読んでくださる方はいるのだろうか……
いらっしゃったらありがとうございます!!!!!!
カジャ - 2014/08/06 22:56:08 違反報告 -

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