僕は一度死んだ。

「僕は自分の生き方を変えるつもりはないよ。自分が正しいと感じたものに祈りを捧げ、
自分が信じるものに全てを次ぎ込む。
それは他の人間の価値観にもあてはまるし、なによりこんな偏屈な考えになったのも
一度心が死んだせいでもあるからね。
僕が信じたあの人は、僕の目の前で首を吊って死んだ。
幼かった僕は、その決断を彼が望んだ最高の策だと信じて止めなかった。
あの人は、きっと、本当は、僕、に………


止めて欲しかったんだ。」
だからせめて、自分に正直に生きようと、あの人の分まで生きようと、そう思っているだけだ。


翔の過去と探偵側にいる理由の小話

作品のタグ：白vs黒企画

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