遅刻遅刻~(^▽^)
コメ欄に小説もどき~
ひゃー 2016/3/28 23:23
ストちゃん 2015/7/14 20:17
参加! 2015/7/12 14:33
柴音くんと交流~ 2015/7/9 19:11
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今朝からそんな気がして、自分の部屋に閉じこもった。
期待させないで。
忘れたいの。
せっかく忘れかけていたのに、邪魔しないでよ。
魔王さまはいつも、あたしの記憶を呼び戻すかのように、あのひとの姿で現れる。
ずっとずっと昔、なんでもないただの悪魔だった頃。
なんでもないただの人間を、すきになった。
無意識に想いを寄せていた。
人間の真似をして騙していっしょにいた。
ある日、あたしは告白した。
「あたしは悪魔なの」って。
人間は、うん、逃げてったよ。
でも、あたしには特別な何かが芽生えていたの。
それが『色欲』の気持ち。
どうしようもないくらいの、強い『愛』。
そして、気がついたら色欲の悪魔になっていた。
自分自身が『色欲』そのものになっていた。
いまのあたしなら、あのひとのことさえ魅了できるんだろうな。
でも、もう無理なこと。
行き場をなくした操は有効活用しても誰も迷惑しないでしょ。
すべて遅いの。
それでもあたしはどこかで――――。
仕方なく部屋から出ると、あのひとが、にっこり笑って待っていた。
あたしはちょっと前髪を直しながら言った。
「こんにちは、魔王さま」
いつも通り、愛らしく。