あぁ、どうか

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孤児院に来てからは皆のお兄さん、ヒーローとしてくらしていた香夜

そしてその日も俺の誕生日の日もヒーローごっこをしていたのだ

ドンドンドン、ドンドンドン

誰か来たみたいだ

孤児院に人が来るなんて病院の先生や里親が見つかった時くらい

だがそのどちらでも２～３日前には先生は知らせてくれる

だからいつもみたいにみんなで遊んでいた

数分後、まだ先生は話しているようだ

長いなぁ、そう思いながらも気にしないようにしていた

バンッ！！！

久しぶりに聴いた音に動けなくなる

一人の男の子が倒れていくのが視界に映った

倒れたその場所から赤い、赤黒い液体の水たまりができる

それは昔に見たことある色で

自分の髪の毛の色にも似ていて、嫌いな色だった

あの光景を思い出してしまう

兄さんが殺された時・・・

それから母さんが殺された時だ

母さんの時は小さくてあまり覚えていないが赤い、俺と同じ色だと言う事は覚えていた

そんな昔の事を思い出してしまっていると

他の子も大きな音と共に次々と倒れていく

そして残ってしまったのは俺と弟の秋夜

秋夜をとっさに後ろに隠す

兄ちゃんが守ってやらなくちゃ、俺は皆のヒーローなんだからっ

もう、皆は死んでしまったけれど

弟だけは守るっ

「秋夜・・・兄ちゃんが守ってやるからな」

そういって出来る限りの笑顔を見せる

「に、にぃっちゃあぁ・・・っ」

と泣きながら俺の服の裾を掴む秋夜

あぁ、二度も怖い目にあわせてしまった

もう怖い目に会わせたくなかったのに・・・

秋夜の腕を掴み走る

出来るだけ遠くに、出来るだけ

バンバンッ！！

銃声が聞こえた

その瞬間秋夜が重たくなった

「秋夜！？」

振り返ってみるとお腹のあたりを真っ赤に染めて倒れている秋夜がいた

「そ、そんっな・・・・」

秋夜を抱きかかえて後ろを見る

あの人はもうすぐ目の前まで着ていた

「あぁ、どうか、この子だけは・・・・っ！！」

うっわ長いｗｗｗｗｗｗ

まあいっかｗｗ