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あの仲、第一イベ参加(小説) (12月2日 22時)

 最近あの人が何かがおかしい。おかしいというか静かというか。彼女――雨音はこの家の持ち主である、洋一をみてそんな事を考えてた。
 私自身、あまり交流のある方ではないがやはりこの家の持ち主で、この家に響き渡るようなやかましい関西弁が聞こえてこないと少し気になるのである。
 いつから静かになったかを思い出すが洋一はいつも騒がしいのに、急に静かになることもある。今回もそれの長期版ではないのか。だがそれにしては長いだろう。いや、もう手っ取り早く、聞いた方がいいのではないのだろうか?
 そう考えお茶を入れて縁側で静かに外を見る洋一の方へ向かう。

「洋一さん。お茶どうぞ」
「あ、おおきにな雨音ちゃん」
 そう言って受け取る姿はいつもと何ら変わりない様にも思えた。いや、だからっと言ってここで引き下がるのも何かダメな気がして一緒に縁側に座る。
 曇り空の空をバックにもう葉のついていない桜の木を見て冬になったんだなと思う。

「……なぁ」
 言いづらそうにしながら口を開いた洋一の方を見る。
「どうしたんですか?」
「……雨音ちゃんはさ、なんて言うたらええんかな……こう、ある日を境にあんまあわん様になった子とかおる?」
 そう言われて思い出す。
「卒業した時とかはだいたい同窓会くらい無いと自分は会わないと思いますよ」
 正直、小学校の卒業式私学に行った子に「これからも、親友だよ!」なんて笑っていた子に「あの子元気にしてる?」と聞いたら「え、会ってないよ?なんで?」とかよくあることだ。そう思うが洋一がいいたい事は違うと言いたげだった。
作品のタグ:あの仲【第一イベ】

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コメント一覧

「えっとな、そう言うのや無いねん。仲はめっちゃよかってん。でもな、こう色々あってな……」
 そう言ってうつむいた洋一を見るがその顔は嘘を言っているようでは無かった。
「……その、相手が死んじゃって会わなくなったとかは経験したことあるんですけど、そもそも仲の良かった人が思いつかないんですよね……その人以外」
 そういうとうつむいていた顔を上げて、弁解する様に早口で喋り始めた。
「え、あ、ごめんな!そのあんま知らんかったから、いらんこと言ったな」
 まずい。私が話を聞くのではなかったのだろうか。何を気を使わせているんだ。
「いや、でもそう言うことを相談してくるってことは、何か思い残しがあるんですよね?」
 そう聞くと少しうつむきぼそぼそという。
「……そのな、俺らの共通の知り合いから連絡がきよってな。その仲良かった奴が話したいことがある言うてるんやって」
「……いけばいいじゃないですか」
 なぜ子供みたいにうだうだしているのだろうか。
「………じゃあ、逆に考えましょうか。いかない理由はありますか?」
 この人のことだ。予定もないだろうし、この口ぶりからしたら話さないといけないとは思っているのだろう。
「……ないで」
「なら、いくって返事したらどうですか?」

 少し黙った後スマホを取り出し何かアプリを起動させた。色的にLINEだ。
 皐月と書かれたところを押して、そこに短く「いく」とだけうってすぐにスマホを切った。
「なんや、このまま話しとっても、いけ、いけうるさなりそうやからそうなる前に返事しといたわ」
 そう言ってお茶を一気飲みして立ち上がり私が、その場しのぎじゃないよなと疑いの目で見ると「安心しいや、ちゃんと行くから」そう一言いってどこかへ行った。
 空はいつの間にか晴れていた。
ロンリー - 2015/12/02 22:51:29 違反報告 -
少し長くなりましたー。絵の方は私のイメージした浅葱グループのたまり場(洋一の家)です。
いい加減一色で描くのやめた方がいいな。
色は
錆浅葱 さびあさぎ
#5c9291

水浅葱 みずあさぎ
#80aba9

使用しました。

ロンリー - 2015/12/02 22:55:12 違反報告 -

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