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「主」と「奴隷」 (3月1日 17時)

この二人はほんとう好きです。


ノートみてもこの二人多いです。カイザーは少ない←

コメ欄で小説でも

作品のタグ:週末企画

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コメント一覧

俺が出会ったのは


ただ弱い女だった。


はっきり言って、強がってるだけの中身は弱い…そんなやつだ。



俺はその類のヤツをみると、思いっきり虐めて、貶したくなる。


『お前は強くないただの人間だ』


と。



もろくて、はかなくて、よわっちい。


何にもできない女を・・・・







俺は、気がつけば奴隷にしていた。

無表情で、気味悪い。


しゃべり方にも抑揚がなくて、はっきりいって人間が言う「幽霊」だ。


おまけに髪はボサボサ、前髪は長く、服はボロボロで黄ばんでる。


毎日風呂に入ってるのか訊きたいくらいに見た目は最悪だった。


それだけならまだしも、女は血なまぐさいし。


理由を聞くと、血に染まったその部屋で『家族全員皆殺しにしていた』と言う。




俺もその類のことは別になんとも思わないが、意識がないところで…というのは厄介だろうと思った。


なんでも、自分の中に自分以外の存在が居るらしい。


俺はそんな経験をしたことがないので少し興味が出た。それを正直に口に出せばものすごい勢いで股間を蹴り上げられた。痛かった。


俺は、なぜか「お前の望みはなんだ」ときいていた。


呆れた事に、女は何といったと思う?



自分で殺したはずの家族を全員生き返らせてくれ、なんて言いやがった。



わずかに口元に笑みを浮かべて俺は出来もしないそれを「叶えてやる」と口にした。



その瞬間、女はバッと顔を上げた。



見えなかった両目はまるで血に染まったかのように真っ赤で、それとは対象的な不健康そうな青白い肌。そして目元に残る涙の跡。


へえ…案外、可愛い顔してんじゃん。


それに、俺と同い年か…ちょっと下くらい?



「出来るの…ですか?」


目を見開いて、少しうれしそうに女は言った。



「出来るが、お前…死ぬんじゃねえ?一回殺したやつを生き返らせても。お前が殺したってソイツらはしってんだろーがよ」



ちらりと彼女の足元付近をみてみると、そこにはまだ幼いであろう小さな死体があった。


ソレも、この女がぶっころしてんだろう。



「私は…早く死んでしまいたいから、むしろ歓迎」


「あっそ。じゃあ早速…」




それを最後に、女は不老不死になったのだった。





私は、許せなかった。


彼を、私の主を…アオスを。


****


気がついたらそこは、見慣れていた我が家とは懸け離れた豪華な一室だった。


ばくんばくんと大きく胸が高鳴った。ああ、ここが天国…?


今まで、貧相だった暮らしとはおさらばできるんだ。

人を殺した私の中の「私」だけが地獄に行ったんだ。やった。



視界は霞んで、頬が濡れるのを感じた。



泣いている。無理もない。

やっと、やっと呪縛から解き放たれたかも知れないのだから。




「ありゃりゃーなに泣いてんだよ」


「・・・え?」


てっきりそこが天国だと思っていた私は、目を丸くした。


そこにいたのは、先ほどかってに家の中に入ってきた紫髪の少年だったからだ。



眠い寝る
いいね!ありがとうございました!
irarogurogu - 2014/03/01 19:16:33 違反報告 -

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