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「どうか神様、 (11月2日 13時)

私が悪かったって思ってるから、だから、私の罪もクロイツお兄ちゃんの罪も…

なかったことに、なんてできませんか。

せめて…クロ兄を昔の優しいお兄ちゃんに戻して…」

 

 

コメ欄でちょっとした小説

 

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2016/1/4 1:39

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2016/1/4 1:07


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私の目は、ある日失明した。

 

お兄ちゃんは「お前の見えない左目になるから、俺の見えない右目になれ」って言った。

 

お兄ちゃんの目は、真っ赤で、視力がよくて、でも

私のせいで、それを隠した。

 

 

お兄ちゃんは、とっても優しいから、大好きだった。

 

 

…私のせいで、人が変わったようになってしまうまでは

 

 

幼いころの私は、お父さんとお母さん、妹の四人家族。

どこにでもある、幸せな家族と、幼馴染。

 

 

そんな幸せも束の間。

 

お父さんと、お母さんと、妹は、無差別殺人の餌食になった。

お兄ちゃんと遊んで疲れた私を無差別殺人の男は歓迎した。

 

「おやおや、おかえりお譲ちゃん…。」

 

ニヤリと不敵に笑う男と、その足元の家族。

 

震えと怒り、悔しさ、悲しみが止まらなくなった。

 

「う…いや…いや、いやぁああ!!」

 

 

ただ、走りだした。

 

「チッ、クソガキが、待ちやがれ!!」

 

後ろで男の怒号が聞こえるけど、私は止まらない。

 

一目散に駆けて、たどり着いたのはお兄ちゃんの家だった。

 

「クロ兄!クロ兄!助けて、助けてぇ!!」

 

 

ドンドンと扉を叩くと、慌てたお兄ちゃんが出てきた。

 

「ヘレ、どうしたんだ?!」

 

とりあえず、中に入れと促され私は入った。

 

 

もうあの男の声は聞こえなかった。

事情を説明すると、お兄ちゃんの真っ赤な瞳に怒りの炎が宿った。

 

怖い、と思った。

 

 

「ヘレ…俺が、絶対復讐してやるから、もう泣くなよ」

 

「クロ兄…私っ、私も復讐するんだ…!!」

 

「ッ、ヘレ!!」

 

 

あの時の頬の感覚を、いまだに覚えている。

幼いころの私にとって、それはとても痛くて、悲しくって

 

「い、た…なんで?」

 

お兄ちゃんが、私を殴った。

 

 

「危ないこと、すんなよ!俺が、俺がやらなきゃ誰がやんだよ!?

 俺には、父親も母親も兄弟もいない!でも、お前がいる!

 お前しかいないんだよ!だから…お前を泣かせたやつは、

 お前の大切な人を奪ったやつは絶対俺がぶっ殺す!!!」

 

こんなお兄ちゃんは見たことなくて、私は恐怖におののいた。

 

気がつけばお兄ちゃんは居なくなっていて、私は泣いていた。

 

早く帰ってきて、無事に帰ってきて、お願い、お兄ちゃんが居なくなったら私一人ぼっちだよ…

 

自分で自分を必死に抱きしめていた。

 

 

帰ってきたお兄ちゃんは、血に濡れていた。

 

 

「ひ…」

 

息を呑み込んだ。

 

                      

「ヘレ…帰ったぜ…お前の、大事なやつを奪ったコレ…どーする…?

 もう死んでるから、どうしてもいいぜ?つぶす?つぶしちゃう?

 それとも、眼球抉り出しちゃう?それとも」

「いやぁあああああああああああああああ!!!」

 

お兄ちゃんが持っていたのは、生首だった。

 

血まみれで、さっきの男が私を見ていて。

 

 

「や、だ…やだあ…」

 

 

気持ち悪いとしか思えない。

 

お兄ちゃん、もう、いいよ、もういいから、それをどこかにやって

 

 

「…ヘレが、怖がってる。コレのせい…。チッ!!!クソ、クソッ!!!」

 

生首を床に叩きつけてお兄ちゃんはそれを足で思い切り踏み潰した。

 

目玉が転がった。

 

吐き気がした。

 

 

「もういいから…やめて、お兄ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃんは、それ以来人を殺すことが楽しくてたまらなくなったらしくて

誰かを傷つけた人をズッタズタに殺していった。

望みもしないくらい、残酷に。

 

そして、私をあまり見なくなった。

 

 

どうか、神様。

お兄ちゃんを元に戻して…。


It is surely having happened unawares.

However it may struggle, it cannot return any longer.

If it wishes, it will be only a thing from which you should return.

Because even you have changed only by not noticing


それは確実に起ることでした。
しかしながら、それは苦闘するかもしれません。それはもはや戻ることができません。
それは、それが望めば、戻るべきものだけになるでしょう。
あなたさえが気づかないことによりのみ変わったのです。

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