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ROSAGAME 黒寮 (3月15日 22時)


たまには小説で。
作品のタグ:ROSAGAME, ROSA学園,

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お知らせ
2013/8/22 5:39

おまえにも あんたにも
2013/8/18 15:28

 
2013/8/16 20:27

「 俺にも
2013/8/16 16:31


コメント一覧

ROSAGAMEとやらが開催された。
唐突なゲームに俺は戸惑いを隠せない。
というか面倒だしサボっても大丈夫か、と思ったがその直後寮付近で我が妹に見つかってしまった。

『参加、するよね。』

そんなことをそんな危ない笑顔で言われてしまっては参加するほかない。
ここで首を横に振れば俺に明日はないだろう。
袖の隙間からチラチラと見え隠れする果物ナイフに若干ひきつる笑みをこぼしながらもちろんだとうなずいてしまった。


と、いうわけでとくにあてもなくブラブラと歩きまわっていた。
あたりは寮色の薔薇を探す生徒たちがたくさんいたが、俺はといえば別に探しているわけでもない。
まぁ見つかれば幸運だろうと軽い気持ちで散歩しているだけ。

「((怠いな…寮で昼寝するつもりだったのになー…))」

そうだいっそこのまま帰ってしまおう、うんそれが名案だ。
幸い近くに妹、ゼクティの姿は見当たらない。
よし今がチャンスだと寮の入り口へと裾を翻した瞬間――――。

チャキッ

「へ、」

鋭く嫌に光る真横の危険物に、俺は思わず背筋に冷や汗を滴らせた。
なんというか、これがお決まりのパターンというやつか。
我ながらなんと死に急ぐような真似を。
自嘲するように薄く笑えば、俺の背後をとる者…ゼクティはニコリと笑った。
いつも表情変えない癖にと心中で悪態をつきながらも後ろに迫る殺気に気圧される。

「…………」(さっき私に言ったことは嘘だったのかしら…?)

「う、嘘じゃねぇって!……多分」

「ニコッ)………」(死に急ぐことはないのよ?)

「わーわーわー!!!ごめんなさいごめんなさい!!!」


――――

―――――――――

――――――――――――…


「あぁー…みつかんねぇ…」

がっくりと肩を落としながら、深いため息を吐く。
あぁ幸せ逃げたな、と薄く笑いながら、蔽い茂る草をかき分けながら目的の薔薇を探した。
本当にこんなとこにあんの?というかねぇんじゃねぇー?あぁ怠い眠い。
怠そうにあくびをこぼしていれば、後ろから唐突に声がかかった。

「セルジュ?」

「んぁー…?お。ライトじゃん。」

「珍しいな、こんなところで。」

キョロキョロとあたりを見回しながらゆっくり歩み寄ってくる。
そうだ、ライトと探すのはどうだろうか。
これこそ本当の名案か、と納得し重い腰をあげた。

「なぁライト、頼みがあんだけど…」

「なんだ。」

「薔薇探すの手伝ってくんねぇ?妹に脅され…いや誘われちまってよ…」

「おい、」

「はい。」

「今お前ものすごいこと口走らなかったか。」

「………」

「おい。」

「さぁライトくん、一緒に薔薇を探そうではないか!!」

「ちょっ、お、おい!俺はまだ手伝うとはっ…!!」

「いーからいーからっ!」

「離せ、離せーーーーーーっ!!!!!」
真白 - 2013/03/15 23:22:56 違反報告 -
まぁそんなこんなで協力してくれるといってくれた(半ば強引に)ライトと共に黒い薔薇を探す。
うし、これでちょっとは早く見つかるだろう。
俺の命と昼寝のため…じゃねぇや、俺らの寮のためにも少しでも多くの薔薇を探さないとな。

「おい…探すっていっても、どこを探す。」

「えー、なんかいろいろあるらしいよ?普通に生えてるのもあればシャンデリアの装飾になって~…うんたらかんたら言ってたし…。」

「ほう…細かいな。流石だ。」

「あーもー俺の睡眠時間ーっ」

「少しは我慢しろ。妹に殺され…ブフッ」

「はいはーい黙っててねー」

「ンンンんんっーーーーっ!!」

ライトの口元を抑えつけながら薔薇を探す。
途中で酸欠状態のライトを介抱しながらも時間はどんどんすぎていった。
あぁ見つけられなかったら俺どうなんだよ。
寮の奴らに責められることはないだろうがそんなことより多分命が危うい。
なんて言ったってうちの妹様直々の命令だったんだ。見つけられなかったら…。

「うああああ俺まだ死にたくねぇええええ」

「ふん、そのままそこでくだばっていろ、このアホ。」

もう大丈夫なのか、立ち上がりスタスタと言ってしまうライトの後を走り、そのまま背中にダイブする。
思いっきり助走をつけて。

ダダダダダッ

バァーーーンッ

「ダーイブっ!」

「ぅおっ!?」

途端にその場に崩れるライトから離れ、ケラケラと笑いながらスキップを踏む。
悔しげにゆがむライトに手を差し伸べ、立ち上がらせてやる。いやまぁそれが当然なんだけど。

「くそ…これだから阿呆は…っ!」

「今日はコロコロ表情がかわるね、ライト。」

「まったく…誰のせいだ、誰の。」

深々とため息を吐きながら疲れたように頭を押さえるライト。
あちゃ、やりすぎたかな、と顔を覗き込めば思いっきり嫌そうに睨まれた。
心配すらされたくないってか。あーショックだっての。

「ごめんって、やりすぎた!」

「なんだ、ちゃんと反省できるんだな。」

「反省くらいするって。」

「まぁいい。ここまで来たら薔薇を見つけるぞ、絶対。」

「お?やる気出ちゃった感じ?じゃっ、とっとと見つけちゃいますかね。」
真白 - 2013/03/15 23:37:04 違反報告 -

――――

――――――――

――――――――――――……


「で、まぁ見つかったわけだけど。」

「どうする。」

一応は見つけた。うん、見つけた。
ただこの手の中にはない。
それはつまりまだ得たんじゃない。
というか得られないのだ。

「こんなのねぇだろ…」

飽きれたように声を濁せば、困ったように頭を掻く。
ライトもこれは困ったという風に唸った。
ちなみに薔薇は…教職員用の掲示板の縁にある。
それだけならば大した問題でもないのだが、その薔薇はなぜか…なぜか鍵のかかったケースの中に入っていた。
鍵をとってこいってか。おいおい冗談はよしてくれよ。
だって今日は会議がある日だ。普段教師がいる部屋には悲しいかなだれ一人いない。
これでは鍵を借りることもできない。
一応、いろんな鍵がかかっているところをドアから覗いてみたが、これまた不思議なことに求めている鍵だけが見当たらなかったのだ。
こんなの無茶がありすぎる。
教師たちの机を漁れば見つかる?冗談じゃない。そんなことしたら至らぬ勘違いをされるに決まっているじゃないか。
たとえば…テスト用紙の窃盗行為やらなんやらで。
それだけは勘弁。
妹に殺されたうえでまた殺されそうだ。所謂生き地獄ってやつ?
天使なのに地獄って。おいおいそれこそ冗談じゃねぇや。

「鍵穴ぶっ壊してみるか。」

「お、おい!やめておけ!;」

「っだってこれ…!!」

「ケースだけ持って行っても、仕方ないだろうし……ん?」

「どうした?」

「おい、これ見ろ。」

「…?……あ、これ…」

属性マークがついていた。
鍵穴もよく見れば人の指がすっぽり入るくらいの不思議な穴で。
これってもしかしなくてもあれか?
普通の鍵じゃなくても開けられる仕組みですよー的なあれか?
でもこの属性マーク…

「みなことねぇぞ、こんなマーク。」

「……ふむ、」

「わかるのか?」

「あぁ、たぶんな…」

「なんだよ?これ。」

「多分これは…水と風の合わさったもの、とでもいえばいいのか…」

「あ、なるほど…って!俺闇と風!!風しかねぇよ!!」

「俺は氷と水…困ったな。鍵穴はひとつしかないようだし。…どうしたものか…」
真白 - 2013/03/15 23:55:51 違反報告 -



色々悩んで話し合ってみたがあの謎は解けない。
ッチ!すっげぇもどかしいっての…!
恨みをこめてケースを睨み付けるが、変化はありもせず。
強引にケースをたたきつけてみるも、不思議なことに割れない。
どうなってやがんだよこいつ。化け物じゃねぇの。

「おい。学園のモノだ、あまり手荒に扱うんじゃない。」

「だってこいつぜんっぜんわかんねぇし!」

「落ち着け…。」

「……はぁー…ったく、こんな面倒なもんつくるなってのー」

全く変化を見せないソレを拾い上げ、怠そうに見つめてみる。
このケースの鍵穴には一人分の指しか入らない。
それじゃあ水と風属性の者以外これを開けられないではないか。
けれど、そんなわけないのだ。だってこの学園には数えきれないくらいの得意属性をもった奴らがいるんだ。それにこれはゲーム。これではその属性を持ち合わせたものしか開けられない。
そんな反則ともいえるルールをこの平等な学園が行うはずがないのだ。
あー、マジで参ったわこれ。

「絶対どっかに突破口があるはずなんだけどなぁ…」

「…………うーむ…」

「……、?」

ふと、あることに気が付く。
どうしてこの鍵穴は何重にもなっているのだろうか?
あぁいろんな人の指のサイズが合うようにか、と頭の中で直結させるがまた疑問符が浮かんだ。
じゃあサイズが合わないものでは開けられないではないか。
ならばこれの存在意義とは?そもそもこの穴は本当に指をはめるためのものなんだろうか?
あれ?じゃあこれは…

ガタッ!!

「っ!?な、なんだいきなり…吃驚させるな…」

「…分かった。」

「はぁ?」

「俺わかったわ!!」

「阿呆のお前がこの謎を解けるわけが…」

「なんでもいいからちょっと手伝ってくれ!」

「…はぁ、仕方がないな…」


――――

――――――――

――――――――――――…


「で、どうするんだ?」

「あぁ、これ結構簡単なことだったんだ。」

そういってニヒルに笑い、マークの下の鍵穴を指さす。

「実はこれ、指はめる為のもんじゃぁない。」

「は?じゃあなんだ。」

これは、指をはめるんじゃなくて魔力を注ぎ込むためのもの。
だから指じゃなくて属性魔力だけを注ぎ込むためだけに特化したものだったのだ。
そもそもは水と風、というところに着目すべきだった。
どちらも形のないもの。それらを吹き込めばいいだけの話。
説明すれば、納得したようにライトは頷いた。

「なるほど。阿呆にしてはいい推理だな。」

「はいはい、わかったら能力(ちから)貸してね。」

「あぁ。」
真白 - 2013/03/16 00:14:46 違反報告 -



どうやら俺の推理は正しかったようで、ケースの鍵が開いた。
はぁー…普段使わない頭を使ったせいか頭がすごく痛い。
さっさと寮に戻ろう。
急かす様に薔薇を持つライトの手を引き、寮へと戻った。


「………ふん。バカ兄。」


走り去る2人の背中を見つめながら、開けられたケースを拾い上げる。


「……次は、私の番…。」


■END■
真白 - 2013/03/16 00:18:28 違反報告 -
ライトくんが出てる!!!
あ・・・ありがとうございます!!!///
面白かったですwww

yukachyan - 2013/03/17 12:54:04 違反報告 -
俊様≫≫
主にライトくんと謎解きするだけでしたがワタシも楽しかったですww
ライトくんお借りさせていただきありがとうございました!///
真白 - 2013/03/17 13:21:12 違反報告 -
とっても面白かったです//////
こちらこそありがとうございます///

あとタメおkですよ^ ^
yukachyan - 2013/03/17 13:29:39 違反報告 -
俊様≫≫
いえいえこちらこそ//><//

えぇーっ!?で、ではワタシもタメでどうぞ//
真白 - 2013/03/17 13:35:00 違反報告 -
ありがとう////
何てお呼びすれば・・・//
こっちは呼び捨てでいいよww
yukachyan - 2013/03/17 13:36:37 違反報告 -
俊≫≫
おk、じゃ俊って呼ぶね^^
ワタシも呼び捨てで全然おkだから><
真白 - 2013/03/17 13:38:22 違反報告 -
おk!!!
よろしくね!!
私もそのうちROSAGAMEでセルジュくんお借りするかも////
yukachyan - 2013/03/17 13:41:36 違反報告 -
俊≫≫
うん、よろしくね//
いいよいいよ!どんどん使っちゃって!//
真白 - 2013/03/17 13:49:51 違反報告 -
使っちゃうww//
yukachyan - 2013/03/17 13:50:34 違反報告 -
俊≫≫
どうぞどうぞww//
真白 - 2013/03/17 13:57:56 違反報告 -
お借りしましたww
変なことになったし、イケメンに描けなかったけど・・・ww
yukachyan - 2013/03/17 15:14:56 違反報告 -
俊≫≫
見たよ!というか見てたよ!((
ライトくん可愛すぐるのだが^p^
ちっちゃいとかマジ萌える((
真白 - 2013/03/17 15:17:42 違反報告 -
ふふふwww
上手く描けなくてごめんね(´・ω・`)ショボーン
yukachyan - 2013/03/17 15:23:55 違反報告 -
俊≫≫
いやいやうちの子まであんなかっこよく&可愛く描いてもらえてマジ嬉しかったし///
出してくれてありがとね//><//
真白 - 2013/03/17 15:25:10 違反報告 -
また交流させて貰うよ////
こちらこそありがとう////
yukachyan - 2013/03/17 19:29:42 違反報告 -

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