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「僕はみていた」 (6月1日 16時)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品のタグ:異常性癖企画

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「ドアを開けたらそこにいて、母さんを殺したナイフを持っていた。母さんはその隣に倒れていた。首には痕があった。涙を流していた。エプロンは真っ赤に染まっていた。死んでいた。あいつは母さんをずっと見ていた。泣いていたか怯えていたか怒っていたか笑っていたかわからない。ただ手に持っているナイフからぽたぽたと母さんの血が垂れていた。手が震えていた。僕の手も、あいつの手も。あいつの着ていたスーツは血で濡れていた。あいつのつけていたネクタイは母さんが与えたものだった。それは僕が選んだものでもあった。そのネクタイも赤黒くなって柄なんか消えていた。あいつは僕たちの思い出を消そうとしていたんだ。母さんを殺して、僕を殺して、自分も死ぬ気だったんだ。あいつは、あいつは、父さんは」
ベルトルト病の阿久津 - 2013/06/01 17:00:35 違反報告 -

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