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東抗小説(仮) (5月24日 22時)

うちの子咲の過去編みたいな小説です


コメ欄にて
作品のタグ:東京抗争企画, 黒江, 小説

このブログの最新エントリ

   
2017/3/9 15:03

お久しぶりです
2017/2/24 0:29

お借りしました
2016/7/10 11:13

参加2
2016/4/3 13:44


コメント一覧

ありがとう、大好きだよ


いつからだろう。
毎日が楽しいって思えるようになったのは……仲間と一緒に笑ったり、喧嘩したり、泣いたりできて……。あの頃の私は、今みたいに楽しく生きていけるなんて絶対に思えなかっただろうな。


これはある一人の少女のお話。


藤川咲は藤川家の三女として生まれた。藤川家はちょっとどころかかなりの大金持ちで、家族五人とたくさんの使用人は藤川家の豪華な屋敷に住んでいた。
藤川家には女の子が三人いた。長女の楓は体を動かすことが好きで、スポーツをやらせると何でもできる子。次女の花はよく勉強ができて、学校での成績はいつもよい子。そして三女の咲は、というと……
スポーツはそこそこできる。
勉強もそこそこできる。
特にこれといった優れたものをもっているという訳でもなかった。
いわゆる“普通”の子であったのだ。
ごく一般的な家庭では何か優れたものをもっている子でも、“普通”の子でも、両親は我が子であれば愛すであろう。しかし、藤川家は違ったのだ。何か優れたものをもつことが一番いい。そんな風に考える両親だったのだ。スポーツの面で優れた楓と勉強の面で優れた花はもちろん可愛がられたが、咲だけは見放されていたのであった。
「おかあさま」
「え、何どうかした?」
咲は母親を呼び止めたが母親は咲と目も合わせようとしない。
「おなかすいたよ……」
「夕食の時間はまだでしょう。我慢しなさい」
「はい……」
まだ幼い咲は素直に母親の言う事を聞く。まだ幼いながらも、薄々寂しさを感じていた。

『ど う し て お 姉 ち ゃ ん た ち み た い に 愛 し て く れ な い の ?』

こんな風に寂しさを感じながらも、まだ家族として認めてもらえていた咲だったが、彼女が13歳になる年―― 変化が起きる。
ちょここ(花月) - 2015/05/24 22:55:58 違反報告 -
ある日、咲は二階にある自分の部屋へ向かう途中、リビングで両親が話している内容を耳にした。
「楓も花も他より優れたものをもっているのにどうして咲だけは……」
え。お母様……?
咲は耳を疑った。自分の母親は自分のことをそんな風に思っていただなんて。
「そうだな……咲は何をやってもパッとしない子だからなぁ……」
お父様まで……?
何となく自分だけが、二人の姉と違って両親から愛されていないように感じていた咲。

『どうして?同じ子どもなのに、何で……愛して、くれないの?』

咲の目に涙が浮かぶ。両親に盗み聞きしていたのがバレたら困ると思った咲は慌てて二階へ向かった。


「うぅっ……うぅ…………」
自分の部屋に戻った咲はしばらくうずくまって泣いていた。

どうしてなんだろう。同じ子どもなのに……優れたものをもっていないことはダメなことなの?それだけで愛してくれないって……
『 私 は 要 ら な い の 』


その次の日。いつもどおり目を覚ました咲はリビングへと向かった。
そこは誰もいなかった。テーブルには、置き手紙のようなものが置いてあった。

「嘘……でしょ?」
そこに書いてあったこととは。
『咲へ
こんな形でお別れするなんて卑怯だと思うけど、そうさせていただきます。
ごめんね。さようなら』

「ごめんね……?さようなら……?ふざけないでよ……!」
咲はひどく悲しみを感じた。と、同時に悔しいと思った。
最低、最悪。優れたものをもっていないというだけでこんな風にするのは親としてどうなんだ。……一生恨んでやる。


ちょここ(花月) - 2015/05/24 22:56:29 違反報告 -
◆ ◆ ◆ ◆


家族に置き去りにされた咲は、ここ数ヶ月ですっかり不良と化した。
ある日咲が路地裏を歩いていると、突然誰かに声をかけられた。
「おい!……藤川咲だよな?」
「は?そうだけど何か?」
相手はどうやらヤンキーっぽい男のようだ。
「最近藤川咲って名前をよく聞くからさぁ。どんなやつかと思ったが、こんなか弱そうな女だとは……ちょいと相手しろよ」
「は?めんどくさいから断る」
「んだと?怖いのかよ?」
「……怖いとか一言も言ってないけど?」
そう言って咲はカッターを取り出した。

この挑発にのってしまったのが良くなかった。相手は一人だけではなかったのだ。何人もの男たちに殴られ、蹴られ、傷つけられ……。もう、ダメかな……そんな風に思っていたとき。

「あんたら、弱いものいじめしてそんなに楽しいの?」

凛とした、女の人の声だった。
「あぁん?誰だよてめ……って、うわっマジかよ!」
「黒江の野郎じゃねぇか!」
「ちょっ、やべぇって……行くぞお前ら!」
男たちは瞬く間に逃げ去っていった。
「あ、あのっ……」
「大丈夫だった?……てか大丈夫じゃないね。うちのとこに来る?」
「えっ、いや……あのっ」
「ん?どうしたの?」
咲が言いたかったこと。
「た……助けてくださって、ありがとうございました」
そう言うと彼女はニカッと笑った。
「大したことないよ。あ、自己紹介が遅れたね。私は空音凛。あなたの名前は?」
「藤川咲……です」
「咲ちゃん、ね!よろしく。さ、行くよ!」
そう言って凛は咲の手を掴み走り出した。


◆ ◆ ◆ ◆


「……咲?」
「ん?どうしたの凛姉?」
「何かぼーっとしてたからさ。何か考えてたの?」
「うん、まぁ……ね」

凛姉、あなたがいなかったら私は生きられなかったかもしれない。あそこで死んでいたかもしれない。

だから、いつも思うんだ。
『あ り が と う 、 大 好 き だ よ』


To be continued……
ちょここ(花月) - 2015/05/24 22:56:52 違反報告 -
スマホからだから指書きだし雑い
ちょここ(花月) - 2015/05/24 22:57:35 違反報告 -
というかキャラ崩壊しすぎ
ちょここ(花月) - 2015/05/24 23:00:18 違反報告 -
うへへへ////ありがとね////
日向 - 2015/05/24 23:12:13 違反報告 -
日向ちゃん
いえいえ!!拙い文章だけど書いてて楽しかったです(ノ)'ω`(ヾ)
またお借りするかも!!
ちょここ(花月) - 2015/05/24 23:19:33 違反報告 -
もういくらでも使ってやって…!!!!!
日向 - 2015/05/25 01:20:56 違反報告 -
日向ちゃん
わぁぁいありがとう!!!!
使わせていただきます(*˙︶˙*)☆*°
ちょここ(花月) - 2015/05/25 06:31:17 違反報告 -

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