お話が付きましたヽ(^o^)丿 - ６

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紅い錦紗の着物を、きらきらした瞳で少年は見つめる。

華奢な身体には重ねた衣は重そうで、動く度に引きずるようになる。
けれど少年は満足そうに、自らの腕に纏う 柄を見て、艶やかな色と彩りの妙を、うっとりと眺める。


小さな頭を俯けると

さらり、細くやわらかな髪が流れ、
しゃらん、と薄い金属音が鳴る。


しゃらり、しゃらん、

西のひかりを纏ったようなきいろの簪。
きいろの花が揺れて 紅い飾りが揺れて

金色にひかる、簪。


しゃらん、

金属音が ひかる。


音に耳を澄ましているのか、
流れる重みを愉しんでいるのか、
少年は、微笑む。


しゃらん、
おとがなる。

僕が俯くと、
しゃらん、

僕が顔を上げると、
しゃらん、

綺麗な音が、耳のそばで鳴る。


ひかる、みたいな音。
楽器、みたいな音。


あのこの声、みたい。


きいろくひかる、花の中で、
いちばん綺麗な花を摘んで、

僕の耳に掛けてくれた、あの子。


『きれい』


そう言って綺麗に笑って掛けてくれた、あの子。


僕の薄い髪の色に

『すごく、良く似合うね』、

って。


しゃらん、
簪が揺れる。

金、銀、紅、それから色々、綺麗ないろんな色。たくさん。
四角い格子の障子、綺麗な絵の襖。

昼間より、薄く暮れた時間がすき。
紅い灯りが灯るから。
いろんなものが、浮かびあがって、昼間と違う世界みたい。

大人のひとに手を引かれて行くところは、みんな、綺麗。


『おかあさん』は時々怖いけど。
お姐さんの『おきゃくさん』の目が、時々ちょっと、嫌だけど。


大丈夫。
今日はあのこのくれた黄色い簪があるから。


「おや、善い簪だね、」

お姐さんが褒めてくれた。
嬉しくって頷くと、ちょっと待ってなね、って言って、
小さな紅い飾りの付いた、簪を挿してくれて。


「よく似合うよ、」

って紅い唇で笑ってくれた。

鏡を見せて貰ったら、きいろい花と、紅い飾り。
しゃらしゃら音がして、
すごーく嬉しくなった。


お姐さんの着物を羽織って遊んでたら、『おかあさん』に見つかって叱られた。
『なじみのおきゃくさん』の 『ごいんきょさん』が、まあまあ、って言ってくれたから、ちょっとしか叱られなかった。


「○○屋さんも□□屋さんも末が楽しみだね、」

って『ごいんきょさん』が『おかあさん』に言ってた。


□□屋さんってあの子のお店だ。
ってぼんやり思った。


手習いで一緒の、かず。
僕よりひとつ下だけど、唄でも三味線でも何でも上手で、賢くて、それに、
すごく綺麗で可愛い。

時々ふたりでこっそり寄り道して帰る。
こないだ見つけたススキの原っぱは、夕日がきらきら輝いて、 かずをきらきら照らして、やっぱりすごーく綺麗だった。

紅い彼岸花のそばに少しだけ揺れていた きいろい花が、きらきら金色にひかって見えて、
じっと見てたら かず が髪に挿してくれた。


「まぁ、綺麗だね、」

「きらきらして、似合ってるね」


って。
大好きな笑顔。


「また明日も来ようね、」


って、ふたりで約束した。


だから、
怖いこととか、ちょっと嫌なことがあっても、大丈夫。


金色の簪、彼岸花の簪。

しゃらん、って
僕のそばで、


きらきら、鳴る。

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end

ひつきさん！！ありがとうございました！！！！！ヽ(^o^)丿

すっごい綺麗なお話でｗｗｗ

あの、上の絵から想像できちゃうのがすごいですよね(゜゜)ｗｗｗ

言葉づかいのとてもきれいな作者さまです♪

可愛いにのあいを堪能できて幸せですｗｗ(*^u^*)

はー……(//▽//)

なんだかね、ため息がとまりません……。

美しくて、切なくて。

イラストと、お話がすごく合ってて素敵です。

ちょっとだけ、胸が痛いです……(･_･、)

音と色が綺麗に散りばめられてるお話に

素敵な絵がせつなさを後押ししてうっとりです

にゃー＞＜

人がちょっと夜遊びしてる間に素敵話がUPしてるー.ヽ(≧▽≦)ﾉ. ﾟ

なんて素敵なお話♡

２人の今後の立場を考えちゃうと少し胸が痛みます。

だからこそ、綺麗なのかな？

切なさや儚さをすごく感じます。

６ちゃん、ひつきちゃん素敵なコラボありがとう＾＾